ステンレス製ドアストライカーの製作とドアスタビライザーについて

私のJA22ジムニーのリアゲートのストライカー(ドアキャッチ)が錆びついてしまい固着し、リアゲートが開かなくなったという思いがけないトラブルをきっかけに、このストライカーをSUS304ステンレスで自作で設計製作したことがありました。

↑見た目も美しいですが、ポリッシュしたことで動きも滑らか、これでもうリアゲート(バックドア)が錆びで固着して開かなくなるなんて心配もなくなるというきわめて実用的なパーツなのです。 ただのファッションパーツではありません! これは「ジムニーにとっては」立派な機能パーツなのです。

その後、「どうせならすべて揃える意味で左右ドアのストライカーもステンレスで造りたいなぁ」と思うようになりました。ただ、この両サイドのドアは錆びついて固着するような恐れはないので、あくまでもドレスアップパーツ、美観目的がメインです。

↑見えにくいかもしれませんが、左右ドアのラッチはリアゲートと違い金属むき出しではなく、樹脂でカバーされているので、ここは錆びつくような心配はありません。 ですので、両サイドのドアのストライカーのステンレス化はあくまでドレスアップ、ファッション感覚でのものです。

当初はリアストライカー同様、完全自作するつもりでいました

そして、最初のうちはいくつか設計案を練りながら自作しようと思っていたのですが、ここで思い出したのがJB23ジムニー用のステンレス製ストライカー(ドアキャッチ)を製造販売している「メタルワークスナカミチ」さんです。 私もこの会社のステンレス製ボンネットヒンジを愛用しております。

↑私も使用している「メタルワークスナカミチ」製ステンレスボンネットヒンジ。

今回のストライカーの部品製作に至るまでの経緯

そこで、ダメモトでこの「メタルワークスナカミチ」さんに「JA22等の旧型ジムニー用にもステンレス製ドアストライカーを製作していただけないでしょうか?」とメールにてコンタクトをとったところ「この機会にぜひ製作し、製品化したいと思います。1カ月ほど待ってください」と、とても前向きに応対していただき嬉しいお返事が返ってきました! しかも価格は現在販売しているJB23ジムニー用とまったく同じ値段でOKと、なんともありがたい限りです。ワンオフで自作で作る手間を考えたらずっと安いですからね。

じつは今回のドアストライカー製作にはもうひとつ理由があります

↑これは私のジムニーの純正ストライカーですが、若干の錆びは出ているものの実用上はまったく不具合はありません。 ですが、このパーツ、なんとすでに「生産廃止部品」となっており、すでに新品での購入ができなくなっていたのです。 私は当初、これをディーラーで新品で購入し、それにハードクロームメッキ(硬質クロームメッキ)をかけて使おうかと考えていたのですが、ディーラーで「すでに生廃になってます。

品番統合もありません」と言われてしまいショックでした。 たしかにJA22Wが生産終了してからすでに17年経っていますが、もうすでに入手不可能な部品が出はじめていたとは…JA22Wも「旧車」の仲間入りなんですかね。 もちろん、大部分のパーツはまだ充分購入できますが、需要の少ないパーツからだんだんと「生廃」になっていくんだと思います。

そんなわけで「ないものは作ってしまえ!」となったわけです

そして、メタルワークスナカミチさんとのメールのやりとりから1カ月ほど後、ついにSJ30からJA22までの旧型ジムニー用のステンレス製ドアストライカー(ドアキャッチ)が完成し、発売となったわけです。

さっそくメタルワークスナカミチさんから販売開始のメールが私の元に来まして、当然ながら、私は即購入しました。 間違いなく私が購入者第1号でしょうね。

実際に完成して送られてきた製品

↑メタルワークスナカミチ製ステンレスドアストライカー。 材質はSUS304、光沢ポリッシュ仕上げで非常に美しいものとなっています。取り付け用のステンレス皿ビスと菊ワッシャーも付属しています。適合車種は広く、旧型ジムニー全般、SJ30、JA71、JA11、JA12、JA22の軽ジムニーから1000cc、1300ccのジムニー(シエラ、サムライ)まで共通で使えます。 ちなみに、取り付け皿ボルトの穴ピッチは34mmです。

表面のバフポリッシュも非常にきれいです。とても丁寧に仕上げられています。

溶接は表側だけでなく裏側からもされていて、かなりガッチリと造られています。これなら強度も充分でしょう。完璧な仕上がりです。 これで1個あたり3300円はかなりコストパフォーマンス高いですね。

ただ…ひとつだけ残念な点がありました

この付属品のステンレス皿ビスと菊ワッシャーなのですが…

4本のネジのうち1本だけ短かかったのです。おそらく間違いで混入したのだと思われますが、正常なら長さ16mmのところ、1本だけ10mmしかないネジが混ざっていました。 まぁ、クレーム入れれば交換はしてくれたでしょうけど、今回はネジは純正のものを使えばいいやということでとくにクレームなどの連絡はしませんでした。 でもナカミチさん、もしこれを見ていたら他のお客さんのモノは十分に気をつけてくださいね。

さっそく装着です

インパクトドライバー(ショックドライバー)と2ポンドのハンマー。これは取り外し、取り付けに絶対に必要です。まずはこれを使って純正のストライカーを取り外します。その前に、ここのネジは錆びついてはいないと思いますが、かなりキツく締まってますので、いちおうCRCなどの浸透性オイルスプレーをかけておくと良いかと思います。

装着といってもショックドライバー(インパクトドライバー)を使って純正の皿ビスを外し、ナカミチ製ステンレスストライカーに交換するだけの簡単な作業です。 ただ、このストライカー、位置合わせのために微妙に動くようになっているので、はじめは仮締めしてドアを閉めてみて、きちんとドアモールが密着して閉まるよう調整しながらおこないます。 これを怠ると最悪、雨が車内に入ってくる可能性がありますからね。ちょうどいいポイントを探りながら調整して本締めします。純正を外す前に、プレートのセンターが合うようにマジックなどで合いマークを書いておくと良いかもしれません。

ピラー部分の上、横、下に合いマークが刻んであります。ここがストライカーの取り付け基準のセンターラインとなるわけです。 四角い穴の奥には板ナットがついていて、これがけっこう動くことで調整範囲となるわけです。

↑このように上下のセンター、横のセンターが合うように微妙に位置の調整をしながら仮締めしてはドアを開け閉めしてみてちょうどいい具合(ドア側のラッチがもっとも軽くかかるポイント)のところをみつけてから「本締め」します。これは車両により個体差があるので、けっこう微妙な調整が必要で、案外、根気のいる作業です。

たしかにドアを閉めてしまえば外側からも内側からも見えなくなってしまうパーツですので完全に自己満足ですね。ですが、表面がポリッシュしてあることからドア側のラッチの滑りが良いため、今までよりドアを軽く滑らかに閉められます。 まあ、ここはリアゲートと違い錆びついて動かなくなるようなことはない部分なので、ドレスアップと割り切れば良いのではないでしょうか。

高級感というより、金属質感が無骨な旧型ジムニーによく似合っているようにも見えますし。 それに、前述しましたように、このストライカーはもう純正部品が手に入りませんから、錆びて汚なくなったパーツのリフレッシュ、補修部品として購入するのもいいと思います。 前述しましたように価格も非常に良心的で安いですからコストパフォーマンスは高いですよ。 個人的にはオススメのパーツです。あと、もし製作可能であればナカミチさんには、次は私が作ったのと同じようなバックドア用のステンレスストライカーも安価で商品化してもらえると旧型ジムニーオーナーにはありがたいのではないかと思います。

取り外した純正のドアキャッチ(ドアストライカー)

↑取り外した純正のドアストライカー。使用には何ら問題ありませんが、若干の摩耗と錆びが生じています。

しかしこの部品がもう生産廃止で新品で買えないんですよね。 そう考えると今や「希少品」とも言えますので捨てられませんね。再メッキしてリフレッシュして保管しておこうかとも考えています。

最後にひとこと

今回、私の突然のメールにも丁寧に相談に乗っていただいたばかりか、パーツの製作を快諾していただいたメタルワークスナカミチさん、本当にありがとうございました。この場を借りてお礼を言わせていただきます。

なお、このパーツは「ヤフオク」と「楽天」にて販売されています。 たとえば「ヤフオク」で買う場合は、「自動車・オートバイ」カテゴリーから「ジムニー ドアキャッチ」で検索するとすぐ見つかります。

<追記> ドアスタビライザーについて

最近、TRDが発端となったパーツに「ドアスタビライザー」というパーツがあり、一部でDIYによる「自作品」も流行っているようです。 もっともTRDでは「最悪の場合は走行中にドアが開いてしまう危険性があるので模倣はしないでください」とリスク勧告をしてますけどね。

ドアのラッチ部分とボディのドアキャッチ(ストライカー)部分の「隙間」を埋めることで、ドアとボディとを「一体化」してドア本体を一種の「つっかえ棒」として利用することでボディ剛性をアップさせようというのが目論みのようです。

このようにボディがねじれるような動きをしたときに、よりモノコックの剛性がアップするらしいです。 たしかにこの理屈もわからないではありません。ドア内部にはサイドインパクトバーが入っていますので、案外、うまく利用すれば車体全体の剛性アップに貢献できるかもしれませんね。

ただ、これをジムニーでおこなうのはちょっと疑問です

なぜならこれはボディ全体が剛性を受け持つモノコック構造のクルマでこそ効果があるものであって、ジムニーのようなラダーフレームの上にただ「ハコとなるボディが乗っているだけ」の構造のクルマではボディ剛性もクソもないと考えるからです。 ラダーシャーシのクルマはその剛性や強度はフレームのほうが負担しており、ボディにはそもそも剛性なんてほとんど与えられていないのですから。 たとえば、それこそボディマウントをリジッドマウントして、さらにボディとフレームの一部を熔接などである程度一体化するほどの改造をしているならまだしも、ノーマルマウントのままではフルフローティング構造ですので、いくら上のボディだけを剛性アップしたところでシャーシがしなってしまえば意味なんてありませんからね。 そういう理由ですので、このドアスタビライザーというパーツはジムニーというクルマには無意味なパーツだと私は考えております。

もし、それによって何かしら変化が得られたとしてもそれは「剛性が上がったのではなく、剛性感が上がったように感じただけ」でしょうね。 まぁ、それもクルマにとっては大切な要素ではあるのですけれども。