スズキ純正OPのフロントスキッドプレート装着と久々の最高速アタック

スズキ純正オプションパーツのアルミ製スキッドプレート。 これは本来はオフロード走行でスタビライザー周辺を路面とのヒットからガードするのが目的です。 このパーツを私は何年も前から欲しくてずっとヤフオクを見ていたのですが、稀に出るものの、思った以上に落札価格が上がってしまう人気アイテムでして、なかなか入手できずにいました。 しかし今回、やっと私の希望価格内で落札することができました。

なんでオフロード走行をしない私がこんなパーツを欲しかったのか?

結論から言うと「シャーシ裏面の空気抵抗の低減が目的です」。つまり、ガードパーツではなく「エアロパーツ」としての効果を期待しての装着なのです。 「え?なんで?」と疑問に思う人も多いでしょう。その理由は以下で説明します。

↑ジムニーのシャーシ裏をフロント正面から見ると、スタビライザーなどのサスペンションパーツやデフホーシングが丸見えで、いかにも高速走行時のシャーシ裏の空気の流れが乱れて最悪で、空気抵抗が大きそうです。 最近の省燃費車、たとえばプリウスなどを見ればよく解るように、意外と盲点なのはこのシャーシ裏の凸凹による空気抵抗で、これを少しでも減らせるためにフラットボトム、つまりシャーシ裏面をなるべく平らにする工夫をしている車が多くなっています。 この考えを少しでもジムニーにも活かせたら「巡行時には若干の燃費の改善、さらには最高速アタック時には若干の最高速度の向上」が図れるのではないかと考えたのです。

↑入手した純正スキッドプレートを仮装着した写真。 どうでしょう?スキッドプレート未装着状態では丸見えだったデフホーシング類の大部分が隠れ、スキッドプレートの傾斜によって走行時に前方からシャーシ裏に入ってくる空気の流れが下方に流され「ある程度」整流されることで空気抵抗を若干とはいえ減らせる効果が期待できそうな気がしませんか? 少なくともホーシングに直接走行風が当たるよりは空気抵抗は確実に減少することは間違いないはずです。

装着前の準備

中古品ですので、そのまま取り付けるのも能がないので、まずは化粧直しをおこないます。

取り付けステー

↑左右の取り付けステーはご覧のように錆びが酷く、ネジ穴も通らない状態でした。 しかも、どうもこのパーツは事故車から取り外したものらしく、左右のステーが若干、歪んでいました。幸いにもそれほど硬い材料ではないのでバイスとモンキーレンチでなんとか修正しましたが、このオークションの出品者はこのことを一切書いていませんでした。 ちょっと頭にきましたが、まぁ、使えないわけではないのでここは「大人の対応」をしておきました。

このパーツはおそらく取り外して長期間屋外放置してあったのでしょう。まずはタップですべてのネジ穴をさらい、サンドブラストで錆びを落とします。

↑サンドブラストをかけて錆びと旧塗装皮膜を落としたところ。これだけでもけっこう手間のかかる作業です。

↑その後、亜鉛メッキのクロメート処理をしました。いわゆるクロメートメッキですね。 最近はこのクロメートやユニクロメッキも公害問題で昔からの六価クロムではなく、三価クロムに切り替わってしまい、耐食性、防錆性が落ちてしまっているのですが、私はこだわって今回は三価より錆びに強い六価クロムのクロメートメッキを施しました。

スキッドプレート本体

↑スキッドプレート本体はまったく歪みや大きな傷もなかったので、外から見える表側のみバフポリッシュで磨き、腐食防止の意味でクリアー塗装(ラッカークリアーですが)で仕上げました。 見違えるほど美しくなりました。

処理の完成したスキッドプレートを本装着します

↑装着にはまずバンパーを外さなければなりません。 が、バンパー全体を外さなくても両側4本のボルトを緩め、片側づつ外してこのように隙間を開ければ下に潜らずとも上からステーの装着は可能です。使用ボルトはM8x80を4本です。 あ、あと純正フォグランプも取り付けの邪魔なので外しておきます。

↑装着にはまずバンパーを外さなければなりません。 が、バンパー全体を外さなくても両側4本のボルトを緩め、片側づつ外してこのように隙間を開ければ下に潜らずとも上からステーの装着は可能です。使用ボルトはM8x80を4本です。 あ、あと純正フォグランプも取り付けの邪魔なので外しておきます。

↑ステーを装着したところ。 あとはM6ボルト4本でスキッドプレート本体を取り付けるだけです。なお、ボルトはすべてホームセンターで購入したステンレスボルトを使用しました。

↑スキッドプレートの取り付け穴は長穴になっているため、ステンレス製の外径25mm程度の大径ワッシャーを挟んで装着します。ここまでかかる時間は20分程度でしょうか。

↑さらに今回はスキッドプレートの角度をより効率化させようと考え、後方の取り付け穴にナットとワッシャーを噛ませて装着しました。 これによりより前方からの空気の流れをシャーシ裏から引き離すことが目的です。

↑どうでしょうか。 本音を言えばせっかく綺麗に磨いたのですからもうちょっと目立ってほしかったところですが、地味ながらも見た目にもちょっとしたドレスアップにはなりましたかね。 これで完成です!

それでは「本当に空力効果はあったのか?」を検証してみました

やっぱりなんといっても本来の目的である「トップスピードの伸び」を確認するため、久々に最高速アタックしてみました。ほんとに久しぶりの5速全開アタックです。 ちなみに各種セッティングはまったく変更なし、最大ブースト圧も1.3kg/cm^2のままです。気温はやや高めの20度をちょっと超えたくらいでした。本当ならもっともパワーの出る外気温10度くらいの冬場から春先にやりたかったところなのですが。

全開アタック後のブリッツパワーメーターidのピークホールド数値

↑まずはスピード。プラシーボかもしれませんが、160km/hを超えてからのスピードの伸び感が今までより余裕が出た感じがしました。 結果としてはこのやや高めの気温でも今までの同仕様、同セッティングのピークである208km/hを上回り、215km/hを記録しました。もちろんエンジン回転数は8000rpmを余裕でオーバーしています。 この数値は以前にブースト1.7kg/cm^2でアタックした数値を超えています。

もしかしたら若干の追い風状態だったのかもしれませんが、いずれにしても今までにない「伸び」を見せてくれました。 結果としてスピード記録更新、大成功です。

↑パワーのピークホールドも若干ですが同仕様、同セッティングでの今までの最高値更新、255PSをを記録しました。これはやはりそれだけ空気抵抗が減ったと考えていいと思います。 もちろん、実走でのこのくらいのわずかな差は、気温以外に風向風力なども大きく影響するので条件次第でいくらでも変化してしまうため、あくまで参考比較として見るしかありませんが。 ただ、エンジンまわりやセッティング面で何の変更もなくスピード、パワーともに上回ったことは事実なので、とりあえずは「目論見どおり」ということにしておきましょう。あくまで「結果オーライ」ということです。少なくとも今までより良くなっていることは間違いないのですから。

高速時の走行フィーリング

形状から考えるとこのスキッドプレートによって空気の整流はされるものの、空気の流れが下向きになることでフロントのダウンフォースが減って接地感に悪影響が出るかもしれないと予想されましたが、実際にはそんなことはなく、少なくとも私が感じた限りではフロントの接地感に変化は見られませんでした。 これにはやはりフロントバンパー両サイドのストレーキがよく効いているのだろうと思われます。 最高速時の直進安定性も今まで通り非常に安定しています。 もちろん、私のJA22はノーマル車高なのでジムニーの「持病」としてよく言われるステアリングの「ジャダー、シミー」現象などは一切発生しません。 メーター読み200km/hオーバーでの領域でも不安は感じられません。 ただ、車高と重心は高いので無理は禁物ですけどね。

排気温度ピークおよび油温など

↑セッティングは一切変えてないので、排気温度ピークも860度と今までと変わりません。 油温のピークもこの時期の気温では110度を少し超えた程度でした。 使用エンジンオイルはMOTUL 300Vですが、今回は5W-30のパワーレーシングを使用しました。もう少し気温が上がり夏場になったら10W-40のクロノにする予定です。 使用スパークプラグはいつも通りのDENSOイリジウムレーシングIXU01-27です。連続全開でもノッキングなどの兆候は一切なく安定しています。 さすが緑整備センター謹製のファインチューンエンジンです。要点を押さえて高精度に加工し組まれたK6Aエンジンは安心してフルパワーでの全開走行ができます。

今回はブースト圧1.3kでおこないましたが、過去には1.7kでも連続全開走行をおこなっていますので、

まだまだ耐久力には余裕があります。 K6Aの弱点を見極めて高精度な加工と高度なノウハウと技術で

組まれたエンジンなので、ブースト1.5kくらいなら常用しても何ら問題はありません。 「K6Aは弱い

からダメだ」なんて言ってるような技術のないヘボなショップが組んだエンジンとはワケが違います。

今回のスキッドプレートのまとめ

旧型ジムニーのボディ形状で空力の改善を求めるということ自体に無理があることはどう考えても無謀だと思いますが、見落とされがちなシャーシ裏側の空気抵抗を少しでも減らせることで、若干とはいえ効果があったと考えています。

また、副次的効果として、このスキッドプレートの後端部のリップ効果によって、シャーシ裏側に負圧が発生し、フロントグリルやボンネットのエアスクープから入ってエンジンルーム内を通過したホットエアーがシャーシ裏側から強制的に抜けることでラジエーターやオイルクーラー、インタークーラーをはじめ、ターボ周辺のエンジンルーム内の温度の低下にも貢献するものと思います。 以上のように今回のスキッドプレート装着は大成功と言っていいと思います。 あえてこの純正スキッドプレート装着によるデメリットを挙げるとしたら若干重量が増える(ステーも含めて約3kg)以外は何もないでしょう。 非常に有効なパーツを手に入れました。

しかし、本来ならオフロードパーツであるスキッドプレートをオンロードでの空力パーツとして活用しようなんてアホな発想をするのは私くらいなものでしょうね。 ちなみに、この純正スキッドプレート、本格的なオフロード走行には向きません。なにしろ取り付けステーが貧弱なので、軽くぶつけただけですぐにステーが曲がってしまいます。あくまでも純正アクセサリーパーツ、ドレスアップパーツと考えたほうがいいです。

本格的なオフローダーの人は社外のもっと頑丈なスキッドプレートの装着をお勧めします。